投稿日:

台北で開催された『沖縄祭』で感じたことを、はじめましてのご挨拶にかえ

はじめまして。私は台北で編集者として生活をしている岸本洋子です。この度、台湾品質プロデューサー田中氏から、台湾にまつわるあらゆることを書いてくれないかと言う依頼を頂きました。

「テーマとかターゲットとか、どんな感じですか?」そんな質問に愛をもって好きに書いてくださいと返されました。最近、細かいターゲティングとマーケットデータを駆使して文章を書き、編集をしてきた私にとっては久しぶりの自由なスペース。思わずうーんうーん頭をいわせてしまいました。

愛、愛か…。
まだ、蒸し暑さが残る台湾の夜更け。私が大好きなものを頭の中にたくさん思い浮かべてみると、大好きな2つの島が脳内に降りてきました。

それが「台湾」と「沖縄」。
19歳の時に、初めて一人でバックパックを背負い自分を探しにいった場所が沖縄でした。そこから私の旅をするような、でたらめながらも「自分が愛せるもの」と「自分が愛される場所」を探す生活が始まったのかな、なんて。そして長い旅を経て、今着陸している場所が「台湾」なんです。

そんなことをふわふわ考えている時、ちょうど台北で『沖縄祭』という今の自分にとってタイムリーなイベントが行われていたので遊びに行ってみることにしました。

 

 

「沖縄祭」とは

 

『沖縄祭』とは今年で2回目になる、台湾のクリエイター目線で沖縄の魅力を紹介するというイベントです。

 

10月14・15日に台北市のカルチャー発信地のひとつ『華山文創園区』という場所で行われました。

沖縄と台湾全土から25ブースが出店、2日間で12,000人を超える来場客があったそう。会場内はビアホールやカフェなどの飲食店、活字印刷のワークショップ、手作りのキャンドルやアロマグッズなど様々なジャンルのお店でにぎわっていました。

沖縄:沖縄のこだわり食料雑貨店『Okinawa Grocery』のコーヒーブース

 

台湾:人気ハーブ専門店『小草作』は沖縄の黒糖を使った黒糖花茶を販売していました

 

沖縄:沖縄に自生する琉球藍を使ったファッションアイテムたち『LEQUIO

 

 

台湾:『|地 下 卉 社|』沖縄の海藻から作られたソープ。その名も「海の彼方」シリーズ

 

 

台湾:沖縄の黒糖を用いてゆっくり煮込んだ肉 RÒU by T-HAMのチャーシュー肉のサンド。大人気でお昼過ぎにはすでに完売していました。

 

沖縄:台湾でも泡盛を飲む人が増えてきているそうです。

 

台湾:有名クリエイター叮咚DingDongの沖縄を撮った写真展

 

会場をぐるぐる巡りながら、

各お店の人や来場客の人に声をかけて話を聞いてみました。

沖縄の人に聞いても、台湾の人に聞いても

お互いがお互いをとても似ている、近い存在と認識していることがとても印象的でした。

 

好奇心が旺盛で、心が開いていて、ちょっと時間にルーズ。

似ているところがたくさんある、2つの島に暮らす人たち。

 

でも台湾と沖縄のクリエイター両側から聞こえてきたのが

確かな共通点が「占領された過去がある」ということ。

台湾も沖縄も、もちろんまだ私たちが見えないところに傷が残っていて、苦しんでいる人がいるのかもしれない。でも過去を乗り越えようと、仲間と肩を組んで前を向いて歩いている姿勢が確かにあると、このイベントの中で彼らを見て感じました。その悲しみの裏面にあるポジティブパワーが、新しい文化を生み出しているんだと。

 

そんな2つの島「台湾と沖縄」が、がっつりとタッグを組んだ『沖縄祭』は

とってもおいしくて、オシャレで、なんだか胸があったかくなるイベントなのでした。

 

自分ではコントロールできないことに足を取られもがくことが、誰しもあって

複雑で、ときどき息苦しい社会に暮らす私たちの多くが

この2つの島に惹かれ、何故か自分を探しに行きたくなる。

その理由が少し分かったような、そんな一日でした。